小児歯科

【概要】
上口唇の内面正中線の歯槽粘膜前面に移行するところで縦走する粘膜ヒダのこと


【特徴】
上顎正中部で歯槽縁の近くまで達し、口唇の位置を固定している
上唇小帯の過度の発達は正中離開や上唇口腔前庭部の自浄性を悪くするなどの影響がある


【注意】
この小帯線維が歯槽頂を超え口蓋切歯乳頭まで強く入り込んでいると、永久切歯の萌出を妨げたり、正中離開が残存するため、切除する必要がある


【参考：上唇小帯切除術】
≪概要≫
上唇小帯の過度の発達により、正中離開などの影響がある場合に行う歯肉歯槽粘膜形成術のことをいう

≪手順≫
小帯と歯肉の移行部に V 字切開を入れ、小帯の付着部を骨から剥離する
鉗子で小菅を保持し、歯槽粘膜部の小帯周囲に切開を入れ小帯を除去する
そして創縁を互いに縫合を行う
骨面が組織で被覆できないときは歯周パックを貼薬し、縫合糸の除去は術後1週間で行う


【参考：唇小帯切除術】
≪概要≫
唇小帯の異常で小帯付着位置が高位で付着歯肉がなくなっている場合や幅が狭い場合、正中離開が生じている場合などに行う歯肉歯槽粘膜形成術の1つ

≪手順≫
(1)小帯と歯肉との移行部に V 字切開を入れ、小帯の付着部を骨から剥離する
(2)鉗子で小帯を保持し、歯槽粘膜部の小帯周囲に切開を入れ、小帯を除去したら、創縁を互いに縫合する
(3)抗菌薬、消炎剤を処方する
(4)1週間後に抜糸を行う



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