嚥下の年齢的変化
エンゲノネンレイテキヘンカ
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分野名
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解説
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【新生児・乳児・小児・成人】
<口腔・咽頭の成長>
・乳児期の特徴であった口蓋の吸綴窩は乳前歯の萌出とともに変化。
・3歳ごろまでにはドーム状の口蓋になる。
<下顎の成長>
・乳臼歯の萌出に伴う歯槽骨の成長に下顎骨や顎骨周囲組織の成長が重なり大きくなる。
<固有口腔と舌の成長>
・増大した固有口腔内での舌の運動自由度が高まる。
・舌は高度な機能(発音・咀嚼への協調・嚥下)を営める。
<咽頭部の成長>
・生後6か月~3歳にかけて、高い位置にあった喉頭・舌骨は下方へ移動
<喉頭の高さ>
乳児-頭蓋骨底
幼児-第2.3頸椎
成人-第3.4頸椎
・成熟嚥下が完成するのは、9歳とされている。
【高齢者】
<歯牙欠損>
・固形物の咀嚼困難
・臼歯欠損により、大きな食塊の早期咽頭流入口腔期の咽頭流入
<口腔・咽頭の感覚低下>
・1口量の増加・咽頭期嚥下(喉頭挙上)の遅延
・不顕性誤嚥・無症候性誤嚥(むせのない誤嚥)
・唾液、飲食物の咽頭貯留・残留、唾液分泌の性状の変化量の低下
<口腔・咽頭の筋力低下>
・口腔期の延長・口腔内、咽頭残留・痰、誤嚥物の喀出力低下
< 舌・舌骨・喉頭の下垂>
・舌尖後退(口腔期延長・口腔内残留など)
・喉頭挙上の遅延・喉頭閉鎖不全・咽頭残留
・食道入口部開大範囲の縮小
<認知症>
・嚥下過程を意識化したり、新たな行動様式を学習する必要がある訓練は困難(メンデルゾーン法など)
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