腺様嚢胞癌
センヨウノウホウガン
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分野名
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解説
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【概要】
唾液腺悪性腫瘍
【特徴】
・境界不明瞭な腫瘤として認められる
・緩慢に増殖
・周囲への浸潤性増殖傾向が強く、神経線維周辺や血管周辺への浸潤
→疼痛を生じる例が多い(神経症状)
・耳下腺原発のものは顔面神経麻痺を生じることが多い
・極めて予後不良で、再発率も高い
・遠隔転移(主に肺転移)しやすい
・放射線、化学療法に感受性が低い
【好発部位】
・中年以降の女性に好発
・顎下腺に好発。耳下腺にみられることは少ない
・小唾液腺では口蓋、口底、臼後部に多い
【臨床所見】
・境界不明瞭、弾性硬、増殖は緩慢であることが多い
・神経行性の浸潤をみせ、神経症状を生じることがある
・再発率が極めて高い。経過は長いが予後不良
【病理所見】
・小嚢胞状の腔を含む篩状の胞巣を形成する。
・実質は比較的小型の上皮細胞が円形多胞性の胞巣を形成し、粘液性、硝子様物質を腔内に含み、間質は硝子化が多い。
【組織学的】
・実質は小型の上皮細胞が円形の多嚢胞性で、粘液性、硝子様物質を腔内に含み、間質は硝子化していることが多い
・レンコンのような柵状の小嚢胞腔を有する実質などの特徴ある像→篩状の組織像
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