軟組織外傷の処置
ナンソシキガイショウノショチ
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分野名
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解説
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【概要】
・基本的に生体の自然治癒を妨げないことが重要
・次に、感染予防等の自然治癒遅延因子の除去
・一期治癒を目指す
・審美性 < 感染予防
【対処法】
(1) 清掃、洗浄:
石鹸等で汚れを除去、人肌程度のお湯で血餅・異物を洗い流す
(2) 組織の除去
血行障害の予想される組織の切除
(3) 創部の消毒:
開放創や粘膜に対しては、刺激の少ない消毒薬を使用
(4) 止血、深部の縫合:
血腫を予防(圧迫など)し、死腔を作らない、残さないこと
(5) 創縁の縫合:
創縁の整理、真皮縫合を併用
大きな欠損や感染が疑われる場合は開放創のまま
(6) その他:
必要に応じて血腫の除去、感染予防・消炎療法、安静、栄養補給
【参考:一期治癒過程】
・創面は線維素で膠着
・白血球、マクロファージが細菌や異物を貪食→創を浄化
・線維芽細胞が多数増殖・毛細血管が新生→肉芽組織形成
・肉芽組織が器質化→結合組織へ
・創縁では上皮が伸びて創面を覆い、線状瘢痕が形成され治癒
≪期間≫
・通常5~7日間
・口腔・顔面部領域は血行が多いため治癒が早い
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