囊胞
ノウホウ
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分野名
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解説
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【概要】
皮膚や口腔粘膜の比較的表層に、限局して形成される膿瘍・腫瘤のこと
【由来と種類】
■ 顔面・頸部
・胎生期の残遺組織に由来する囊胞
(1)正中頸囊胞(甲状舌管囊胞)
(2)側頸囊胞(鰓囊胞)
(3)類皮囊胞、類表皮囊胞
・粘液の貯留による囊胞
■ 口腔軟組織
・胎生期の残遺組織に由来する囊胞
(1)鼻唇囊胞(鼻前庭囊胞、鼻歯槽囊胞)
(2)類皮囊胞、類表皮囊胞
(3)甲状舌管囊胞
・粘液の貯留による囊胞
(1)口唇粘液囊胞、前舌腺囊胞
(2)ガマ腫
■ 顎と顎関節
(口腔領域、特に顎骨に多い)
<発育性囊胞>
・歯原性囊胞
(1)歯原性角化囊胞(原始性囊胞)
(2)含歯性囊胞(濾胞性歯囊胞)
(3)その他の歯原性発育性囊胞
・非歯原性囊胞
(1)鼻口蓋囊胞(切歯管囊胞)
・その他の囊胞性疾患
(1)顔裂性囊胞
(2)術後性上顎囊胞
→上顎小臼歯、大臼歯に違和感、歯痛など
→眼症状(流涙、眼球突出、複視)
→鼻症状(鼻閉、鼻漏)、神経痛様疼痛など
(3)上顎洞粘液囊胞
→鼻症状(鼻閉、鼻漏)など
・囊胞類似疾患
(1)単純性(外傷性、孤立性)骨囊胞
(2)脈瘤性骨囊胞
(3)静止性骨空洞
<炎症性囊胞>
(1)歯根囊胞
(2)歯周囊胞
(炎症性傍側性囊胞、下顎感染性頬部囊胞)
【治療】
・経過観察
・保存的療法(抗菌薬または消炎鎮痛薬による消炎処置)
・外科的療法(摘出手術)
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