ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死
ビスホスホネートケイヤクザイカンレンガッコツエシ
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分野名
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解説
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【概要】
ビスホスホネート系薬剤を内服している患者に発生する特徴的な顎骨壊死症状
BRONJ、ビスホスホネート骨髄炎ともいう
ガイドラインの更新が頻回なので注意が必要
【詳細】
■病態
ビスホスホネート薬の服用+抜歯などの外科的侵襲により、口腔内に骨露出のみ認められることがある
顎骨壊死:無症状で感染がない。
壊死骨に感染し、排膿を認めるもの(顎骨骨髄炎)
■症状
骨露出、瘻孔、腫瘍形成、圧痛。腫脹、疼痛)
■画像検査
腐骨分離像、虫喰い像
■組織所見
壊死骨
■治療
洗浄、腐骨除去
■備考
抜歯、インプラント植立などの外科的処置は禁忌
≪参考:ビスホスホネート薬≫
◆作用
骨吸収阻害(破骨細胞阻害)
◆疾患
乳癌や前立腺癌の骨転移、多発性骨髄腫、骨粗鬆症
◆薬剤
注射剤と経口剤。注射剤は顎骨壊死の危険性が高い。経口剤は骨髄炎の発生頻度は低いが、ステロイド薬の服用または3年以上の服用で危険性が高くなる。
◆休薬について
経口薬の場合:
服用期間が3年以上、あるいは3年未満でもコルチコステロイドを併用している時は、少なくとも3か月間は服用を中止し、治療後も骨の治癒傾向が認められるまでは中止を継続する。
服用期間が3年未満で下記のリスク因子がない場合は、通常の処置を行う。
注射薬の場合:
投与中止の有用性については一定の見解はない。病状が許せば投与を中止することが推奨される。
参考文献:口腔外科学 第四版 医歯薬出版株式会社
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