特発性血小板減少性紫斑病
トクハツセイケッショウバンゲンショウセイシハンビョウ
-
分野名
-
解説
-
【概要】
血小板減少を来たす他の明らかな病気や薬剤の服薬がなく血小板数が減少し、出血しやすくなる病気
ITPともいう
血小板の異常
自己免疫疾患の1つ
治療はステロイドと脾臓摘出
【詳細】
■分類
急性:ウイルス(麻疹、風疹、水痘)感染後
→小児に多い→自然寛解するのを待つ
慢性:不明(血小板に対する自己抗体)
→成人に多い→血小板2万/mm以上だと外科処置可
【禁忌】
抜歯などは相対的禁忌
■臨床所見
急性:小児(2 - 6歳)、ウイルス感染先行、血小板減少著明、出血症状軽度、自然寛解
慢性:成人(20 - 40歳)、女性に多い
・経過は長い(数年 - 10数年)
・自然寛解はまれ、増悪、軽快をくりかえす
・血小板数5万/mm3以上の時は異常出血はない
・皮膚、粘膜に点状、斑状出血(紫斑)(前胸部、下肢、口腔に好発、顔面皮膚にはまれ)
・歯肉出血、鼻出血、月経型、消化器出血(下血)
・抜歯後出血が最初の症状であることがある
■検査所見
・血小板数の減少、血小板の形態異常(巨大化)
・出血時間の延長、毛細血管抵抗性の減弱、血餅退縮の不良
■治療
小児の急性型は治療せずに寛解
ステロイドをまず用いる→聞かない場合は脾摘
脾臓で血小板が破壊されているため
・慢性型は副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、脾臓摘出
・出血の応急的処置:免疫グロブリン(IgG)静注(血小板の増加)、血小板輸血
■鑑別
von Willebrand病、再生不良性貧血
★★★ ぜひご活用ください! ★★★
OralStudio歯科辞書はリンクフリー。
ぜひ当辞書のリンクをご活用ください。
「出典:OralStudio歯科辞書」とご記載頂けますと幸いです。