作業関連疾患
サギョウカンレンシッカン
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分野名
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解説
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【概要】
作業環境や作業態様が関与する疾患
【詳細】
1985年に発表されたWHOの“Technical Report Series 714”では、作業関連疾患を次のように説明している。
「職業病では有害因子と疾病の間に直接の因果関係が認められるが、作業関連疾患においてはこれと異なり、作業環境や作業態様が明らかに関与するといっても、多要因を持つ疾患の要因の一つに過ぎない。職業病は多様な作業関連性の広がりの一方の極にあり、職業性の特異な要因との関連が完全に解明され、その要因が同定され、はかられ、したがって管理されている。この対極においては、疾患は作業条件のとの関係が弱く、一貫せず、わかりにくい。両極の中間には作業関連性が考えられるものがあるが、その強度や程度はさまざまである。」
ここでいう作業と疾患の多様な関連性について、様々な場合の例を示す。
・作業に伴う因子がその病気の唯一の原因=古典的「職業病」
ex.石綿→胸膜悪性中皮腫
・作業に伴う因子とそれ以外の因子が独立に同じ病気の原因となる
ex.刺激性物質と喫煙→喘息
・作業に伴う因子と作業以外の因子(遺伝、喫煙)が合わさり発病
ex.素因+職業性アレルゲン→喘息
・作業が病気の直接原因を引き起こす間接原因となる
ex.職場ストレス→飲酒→アルコール症
・非職業性疾患の経過が作業のために増悪し、重篤な疾患になる
ex.感冒+過労→肺炎
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