多核巨細胞
タカクキョサイボウ
-
分野名
-
解説
-
【概要】
・種々の腫瘍性および非腫瘍性病変に出現する多核の巨細胞
・マクロファージに由来し、これが複数融合したもの
【詳細】
疾患によって、多核巨細胞の形態的特徴は異なる
・結核結節のラングハンス型巨細胞
大きく、核は細胞質の周辺に馬蹄形ないし花冠状に配列
細胞質は細顆粒状、好酸性でやや空砲状を呈し、四方に突起を出しているものもある
・サルコイドーシスの巨細胞
ラングハンス型巨細胞に似ているが、細胞質内に封入体を認めることがある
・アショフ結節の巨細胞
フクロウの目のように見える核を持つ
→ owl-eye cell ともよばれ、リウマチ熱に特徴的に出現
・異物型巨細胞
異物性肉芽腫の際に出現
核は一般に胞体の中心部に不規則に集合しており、ラングハンス方とは区別される
・トゥートン型巨細胞
コレステロール結晶を異物とする肉芽腫に認められる
細胞質にコレステロールや中性脂肪を多く持つ
この型では多数の核がリング状に配列し、脂質を含有した短命な細胞質がその周囲を取り囲んでいる
【参考:肉芽腫性炎】
・慢性炎症の特殊な病態で見られる症状
・慢性増殖性炎とは肉芽腫を形成するという点で区別される
★★★ ぜひご活用ください! ★★★
OralStudio歯科辞書はリンクフリー。
ぜひ当辞書のリンクをご活用ください。
「出典:OralStudio歯科辞書」とご記載頂けますと幸いです。