アスパルテーム
アスパルテーム
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分野名
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解説
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【概要】
・非糖質系代替甘味料の一つ
・1966年にG.D.サール社で合成
・製造特許は味の素(株)、利用特許はサール社がもつ
・アスパラギン酸とフェニルアラニンが結合したジペプチド
【特徴】
・(甘味度)砂糖の150 - 200倍、まろやかで良い甘味
・他の甘味料の甘味と相加性→マルチトールやキシリトール、ラクチトールなどと併用
・(用途)チューインガム、キャンディ、チョコレートなどのあらゆる菓子類
・(毒性)フェニルケトン尿症を持つ者には禁忌
・(う蝕誘発性)歯垢内での酸産生、不溶性グルカン
【フェニルケトン尿症】
・フェニルケトン代謝異常(1万人に1人の頻度)
・先天的にフェニルアラニンをチロシンに変換する酵素(フェニルアラニンヒドロキシラーゼ)に機能異常
・体内にフェニルアラニンの代謝産物であるフェニルピルビン酸などのフェニルケトンが蓄積し、尿中に排泄
・フェニルケトンは知能の発育に悪影響を及ぼす
・6歳頃まで低フェニルアラニン食を与える必要あり
・アスパルテームもフェニルアラニンを含むので、同様の注意が必要
・アスパルテームを使用した製品は、保護者への注意喚起のため、「L - フェニルアラニン化合物」と表示する義務あり
【代替甘味料】
≪望まれる性質≫
(医科)
・低カロリーであること→肥満を気にする人でも安心して摂取できる
・インシュリン分泌刺激性がない
(歯科)
・非う蝕誘発性または低う蝕誘発性であること
・できれば抗う蝕誘発性であること
≪所要条件≫
(1)砂糖と同じような甘味であること
(2)砂糖と同じような加工性をもつこと
(3)S.mutansの不溶性グルカン合成の基質にならない、あるいは不溶性グルカン合成を阻害すること
(4)口腔内細菌による酸生成基質にならない、あるいは酸生成を阻害すること
(5)安価であること
≪分類≫
(1)糖質系代替甘味料(カロリーあり)
(2)非糖質系代替甘味料(カロリーほとんどなし)
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