ハッチンソン歯
ハッチンソンシ
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分野名
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解説
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【概要】
英国の外科医Hutchinsonは、先天性梅毒に特有な病変として、
・実質性角膜炎
・内耳性難聴
・半月状切痕歯
をあげた(Hutchinson三徴)
・このうち半月状切痕歯はHutchinson歯とよばれる
【特徴】
・永久歯の上顎中切歯の切縁に浅い半月状の凹入切痕がある
・歯冠は切縁にいくにしたがって狭窄している
・隅角は丸みを帯びているため歯冠は樽状をなしている
・歯冠の幅も正常な歯に比べて小さい
・しばしば位置の異常をともなっている
・通常、上顎中切歯に両側性に発現するが、片側性のこともあり、半月状切痕をともなわないものもある
・歯冠修復が必要になる
【参考:先天性梅毒】
≪概要≫
梅毒の母親から胎盤を通して感染する梅毒トレポネーマによる感染症
≪分類≫
胎児性、乳児性、晩期性
≪症状≫
学童期以降の晩期性の症状に、
「Hutchin-son三徴」
(1)Hutchinson歯
(2)実質性角膜炎
(3)内耳性難聴
がある
【参考:梅毒】
【概要】
スピロヘータの梅毒トレポネーマによる性感染症(sexually transmitted disease、 STD)
【特徴】
第1期~第3期までの臨床段階および何年もの潜伏期間を特徴とする
【症状】
主な症状は、性器潰傷、皮膚病変、髄膜炎、大動脈疾患および神経性症候群がある
【治療薬】
ペニシリンが使用される
【梅毒トレポネ-マに対する血球凝集反応】
・TPHA
・血清反応
・STS法
・FTA-ABSテスト
【歯科的特徴】
Treponema感染によるHutchinson歯(切歯切端の半月状欠損)
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