がん治療による口腔合併症
化学療法や放射線療法により、様々な口腔合併症が現れます。
がん治療による口腔粘膜炎・咽頭炎
60代男性の上顎洞がん患者さんに化学放射線療法を行ったところ、口腔粘膜炎・咽頭炎が現れています。
口腔粘膜炎は口内炎とは分けて定義され、がん治療時の化学療法や放射線治療に伴って発症する炎症のことをいいます。
口腔咽頭カンジダ症を伴う口腔ヘルペス感染症
60代男性の悪性リンパ腫が再発した患者さんにCHOP療法(化学療法)を行ったところ、口腔咽頭カンジダ症を伴う口腔ヘルペス感染症が現れています。
易感染性(免疫低下)の状態では、単純ヘルペスによる単純疱疹性歯肉口内炎が発症しやすくなり、初感染で一般的にみられるアフタ様のものとは異なり、歯肉や口蓋などにも病変が広がります。
がん治療における口腔管理の意義
口腔合併症の重症化・遷延化を軽減させることで、がん治療を完遂することができます。さらに、カンジダなどの真菌やヘルペスなどのウイルスの二次感染を予防することで、それに続いて起きる敗血症や誤嚥性肺炎などの全身的な感染症が予防できます。そのためには、医師によるがん治療、歯科医師による口腔管理を行う医科歯科連携の実現が必要となります。
▶▶▶ 次へ
▶▶▶ カンジダ関連 全コンテンツ