当たり前ですが、口腔カンジダ症は日和見感染症
口腔カンジダ症は、口腔内感染症の中で、う蝕・歯周病に次いで3 番目に多い疾患です。
口腔カンジダ症は、口腔内常在菌の1 つであるカンジダ菌が原因で発症します。カンジダ菌は、通常は病原性・増殖性が弱いおとなしい日和見菌ですが、全身の免疫力が低下すると増殖して病原性を示し、日和見感染症を発症させます。
・高齢化の進行
・免疫不全状態を生じる疾患の増加
・免疫不全状態を生じさせる各種薬剤の使用
・医療の高度化によって易感染性宿主が増加
などが、日和見感染症の原因となります。
口腔カンジダ症は、今後爆発的に増えるであろう口腔内感染症
今後、本邦においてより一層の要介護高齢者が増加し、口腔カンジダ症患者さんが増加傾向にあります。
加齢による唾液分泌減少はそれほどないと言われていますが、実際の臨床では高齢者は明らかに唾液分泌減少の症状があり、ドライマウスになりやすい状態にあります。また、高齢になると義歯の使用が多くなりますが、「カンジダは義歯が好きなのではないか」と言われるほど義歯に取りつきやすいため、義歯の使用が口腔カンジダ症の発症を促進しているとも考えられます。このようなことから、口腔カンジダ症患者さんが増加してくると考えられているのです。
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